誰もが芸術家
新しいiPhoneにはビデオ編集ソフトiMovieが入っていて、撮影したムービーをすぐに編集してネットにアップできるそうです(ああ欲しい。でもお金がないから無理)。8mmフィルムで自主制作映画を作っていた約30年前の自分からすれば、現在はSF映画で描かれる未来世界のようなものです。
星新一のショートショートに、世の中の人皆が芸術家になった未来世界で、毎日展覧会に招かれてウンザリする主人公の話があったと記憶しています(中学のとき読んだきりなのでうろ覚えですが)。誰もが簡単に美しい映像を撮影することができ、編集することができ、発表することができる現在、ウンザリされない作品を作るにはどうしたらいいのか、よく考えます。よく考えるのですが、いいアイディアは浮かびません。
「下手な考え休むににたり」幼い頃、祖母によくそう言われました。良くない頭を働かせるより、人様より手間ひまをかけるとか、人様のやりたがらないことをやるとか、人様より忍耐強くやるとか、そういう愚直な努力が大切なのかなと、いつもそういう結論に落ち着きます。