今頃ヤツは

件の映像をYouTubeに流したのが、仮に単独犯で、明確な政治的意志よりも、抑えきれない感情や熱くたぎる情熱によってそれを行ったのだとしたら、今頃ヤツの体中の血は、興奮で沸騰しているだろう。「オレは歴史に名を刻んだ!(しかしハンドルネームだが!)」そう考えて、頭がくらくらするくらい陶酔しているだろう。正直うらやましいと思わなくもない。ヤツがオレで、ヤツの流したものがオレの映画だったなら、と。しかし、興奮や陶酔が醒めた後ほど怖いものはない。大きなお世話だが、ヤツのこれからの人生が心配だ。あくまで、ヤツが単独者で、ある意味古いタイプの「テロリスト」だと仮定したときの話だが。