話題の作曲家

NHKスペシャルでこの人を知った口だが、昨日のニュースで、そのときの違和感が映画「スパイナル・タップ」を初めて見たときの感じに近いってことに気づいた。その映画もテレビでたまたま見始めて、途中まで「ドキュメンタリー」だと思い込んでいた。「なんかおかしいなあ」と思いはじめたのは、主人公であるバンド「スパイナル・タップ」のバイオグラフィーがあまりにベタだったからだ。音楽に疎いオレでも思いつきそうなくらいに。もちろん「スパイナル・タップ」はそれをワザとやってる。ひょっとすると、話題の作曲家(とNスペのディレクター)も「ワザと」やってたのに、視聴者がそれに気づいてくれなかったのかもしれない。まあそれはないにしても、あまりに「マジに」受けてしまって引き返せなくなった、というのはありそうだ。


話題の作曲家は、経歴もゴーストライターから借用しているようだ。彼は(結局バレたにせよ)過去を変えたわけだ。「なりすます」とは「過去を変える」ことだと、改めて気づかされた。これは今書きたいことのテーマであり、大げさに言えば物心ついて以来の関心事なので、事態の推移に注目している。