透視図

大阪で見た。


前半は退屈したが、後半は興奮した。
路地(あるいは都市)を抽象化したセット(と照明)がすばらしい。
それは、ひとつの舞台に複数の舞台が同時に存在する「並行宇宙」にも見える。
路地や都市では、似ているが微妙に違う営みが、同時にしかし個別に進行している。
それらを「透視」する神の視点からは、どの営みも特別ではない。
そういう見方をしたので、少年・少女というセンチメンタルで演劇的な主人公が前面に出る前半は退屈だった。