あいちトリエンナーレ 観客篇

3時間ほどかけて長者町会場を回る。
アーヒム・シュティーアマン+ローランド・ラウシュマイアーの映像作品《Man OS1/extraordinateur》がいちばんよかった。Mac OS時代のMacユーザーなら爆笑もの。とにかく、アナログ的にもデジタル的にも手が込んでいるのがすばらしい。アート的にどうなのかは分からないが、個人的には、この手の映像作品はまず手間暇かかっていることが画面から伝わって来ないとダメ。《Man OS1》は10分ほど?だったが、ケツの痛さも忘れて(座席がキーボードを模した凸凹の台だった)見入ってしまった。
全体として興味深かったのは、長者町がアート化し、アートが長者町化していたところ。ビルの壁面には、どこの誰が描いたとも知れない落書きのすぐ上に出品作家の絵が展示され、マネキン人形が多数並ぶある問屋さんの入り口には、「ここはあいちトリエンナーレの展示会場ではありません」という張り紙がある。一方、ショーウィンドーに展示された出品作品などは、作家名と作品名の掲示がなければ誰も「アート」だとは気づかないだろう。
途中、喫茶クラウンで一服。どの会場でも、ボランティアや町内会の方々?が、じつに丁寧に案内と解説をしてくださった。今日の満足感はそれに負うところが大きかった。