ものすごく忘れる

というか、最近、とにかく思い出せないことが多いのです。名前、漢字、以前見た映画の内容、等々。老化のせいだとは思いますが、そればかりではないような気もします。

自分でもびっくりしたのは、中学の卒業式を欠席したことを完全に忘れていたこと。親に指摘されて「えっ、そんなこと忘れてる訳ないじゃん」と自分の記憶を探ってみたのですが、確かに中学の卒業式に「出席した」という記憶がまるでない。親によると、欠席の理由は風疹だったらしいのですが、そう言われれば、卒業式直後の高校入試を病み上がりで受けたことは、うっすら記憶にあるのです。

かなり時間が経ってから思い出したことは、当時の自分が「卒業式出たくないな」と、何となく思っていたということ。風疹にかかったとき、「ああこれで卒業式に出なくてすむ」と内心喜んだような気もします。親や先生は、まさか私が卒業式欠席を喜んでいるとは思っていなかったでしょう。忘却の原因はどうやらその辺りにありそうです。

人はイヤなことは早く忘れるといいます。私は当時の「うしろめたい喜び」を忘れたかったのかもしれません。