私が、生きる肌

傑作。
ヒッチコックの「めまい」を、一歩進めたような話。「めまい」における「服」が、この映画では「皮膚」になっている。「私」などは「皮膚」張り替えでいかようにも変わってしまう、という、恐ろしさと清々しさが同居する話。
とにかく構成が素晴らしい。中盤の長い回想シーンで、前半の「意味」が、完全に書き換えられる。加害者と被害者、愛と憎しみ、そういった「非対称性」が、アクロバティックに逆転する。
とりあえず原作をAmazonで注文した。