自戒

今日は法律関係の講演を撮影する仕事。最初にセッティングしてしまえば、後はカメラをお守りするだけなので、楽といえば楽。聴衆は全員法律のプロ。講師は大学院教授。法律にまったく疎い私には、4時間のあいだお経を聞いているようなものだった。ときどき意識を失いそうになったり、他事を考えたりする。しかし、不思議なことにそれほど苦痛ではない。おそらく、話の内容が「わかる」からだろう。専門用語や難しい概念はサッパリわからないが、話全体のテーマや構成は何となくわかる。講師もさすが慣れていて、抑揚を抑えて一定のリズムを保つ話しぶりだから、言葉が耳にすっと入ってくる。聴衆というのは、話の内容は分からなくても、それが本当かどうか、それを話している人物が本物かどうか、ある程度「わかる」のではないだろうか。来週から講師業が始まるが、自らへの戒めとしたい。