トンデモその2

「生まれてすみません」というのは、罪悪感の最大級の表現だ。

そこまでいかないにしても、罪悪感から人は逃れられない。

なんせ「オマエラには罪がある」と言って死んだ人の年齢を、世界中の人が未だに数え続けているわけだから。

罪悪感は人間の本質だ。

なんとも救われない気分になる。

そういう気分を少し解毒してくれるのが親鸞の言葉だ。

「善人なおもて往生をとぐいわんや悪人をや」

悪人というのは罪悪感に苛まれるすべての人を指している。

南無阿弥陀仏

歎異抄 (岩波文庫 青318-2)

歎異抄 (岩波文庫 青318-2)